吹田市の中核市移行に係る法令違反行為について 続編3
平成29年度2月定例会総括質疑(平成30年3月20日)を詳しくお伝えします。
<五十川質問1> 平成30年度予算に提案されている事業のうち、中核市移行について、「吹田市民の意見の提出に関する条例」、いわゆるパブコメ条例に規定の意見提出手続をいまだ実施していないことについての委員会内外での市の主張は、
「中核市移行は条例の規定の計画に該当し、パブコメを実施しなければならないが、条例の計画に該当する基本的な方向性を定める計画はまだ定めていないからこれまでにパブコメを実施していないのであって、全く問題がない」というものでした。
この市の主張については、複数の法律家の先生も一様に否定的な御見解でした。この主張については、市は本日も、「訂正はない」ということでしたが、法令違反に係る重要なことですので、今一度、確認させていただきます。
中核市移行にかかるパブコメの未実施についての市の主張に訂正はおありでしょうか。
訂正の有無についてのみ、行政経営部長からはすでに分科会でお聞きしておりますので、市長から御答弁ください。
<後藤市長答弁> ただいま御指摘のパブリックコメントの手続ですが、条例、すなわち、市の自治基本条例20条、吹田市民の意見の提出に関する条例第1条に沿って対応しておりますので、御指摘の点は当らないと理解をしております。以上でございます。
(市長答弁の参照)
吹田市自治基本条例
第20条(市民意見提出手続)
1 執行機関は、重要な条例の制定及び改廃、計画の策定等をしようとする場合は、その案を市民に公表し、それに対して市民から意見の提出を受け、その意見に対する考え方を公表するとともに、提出された市民の意見を考慮して意思決定を行わなければなりません。ただし、緊急を要する場合又は法令等に特別の定めがある場合は、この限りでありません。
2 前項に規定する意見の提出に関する手続その他必要な事項は、別に条例で定めます。
吹田市民の意見の提出に関する条例
第1条(目的) この条例は、市が重要な政策等を定めるに当たり、あらかじめ当該政策等の案に対する市民の意見の提出を求めることにより、市民の市政への参画の機会を保障するとともに、行政運営における公正の確保と透明性の向上を図り、もって市民自治の確立に資することを目的とする。
(五十川コメント)「吹田市自治基本条例20条」及び「吹田市民の意見の提出に関する条例第1条」は上記のとおりです。
<五十川質問2> 事前のお話とは全く異なる御答弁をされました。今の御答弁に関し、市の御要望どおり質問させていただきます。市が自ら作成された吹田市民の意見の提出に関する条例逐条解説には、「条例第2条第3項イの、施策の基本的な方向性を定める計画とは、計画という名称でなくても施策の基本的な方向性が示されているものは全て含まれます」と明記されています。つまり、基本的な方向性さえ示されていれば、条例上の計画に該当すると市が定めているということです。したがって、条例の計画に該当する基本的な方向性を定める計画はまだ定めていないからこれまでにパブコメを実施していないという市の主張は、市自身が定めた条例の解釈からさえも誤りであると言えます。
そして、市の主張にしたがうならば、「中核市移行についての市のホームページ上での「吹田市は平成32年度(2020年度)の中核市移行を目指しています」という明らかに方向性を宣言した標題や、中核市移行へ向けたこれまでの取り組みや、今後のスケジュールの中の具体的な内容や中核市移行推進についての詳細な記載等は、中核市移行に向けての基本的な方向性さえ示したものでは全くない」と市は主張されたことになります。ならば、「これらが、中核市移行についての何を示したものであるのか」を、市民の方々が理解できるように論理的に市長から明確にお答えください。
<行政経営部長答弁> いわゆるパブリックコメント条例の中の逐条解説を引用されて今委員は質問されておられますが、この第3条におきまして、同じ逐条解説で、その案はできるだけ具体的でわかりやすいものでなければならないというふうに規定をされております。これまでお示しいたしております資料などは、そのとき、その都度の個別の断片的な情報提供、情報発信に過ぎません。中核市の移行に向けた具体的な方向性を定める計画として、具体的な形で案として取りまとまりましたら、条例の規定に従ってパブリックコメントを実施してまいりたいと考えております。以上でございます。
<後藤市長答弁> ただいまパブリックコメントの件につきまして、質問委員独自の御意見をいただきましたが、その解釈については、ただいま担当部長より御答弁させていただいたとおりでございます。以上です。
(部長答弁の参照)
「吹田市民の意見の提出に関する条例」
第3条(意見提出手続) 実施機関は、政策等を定めようとする場合には、当該政策等の案及びこれに関連する資料をあらかじめ公表し、市民その他関係者が意見(情報を含む)を提出するための手続を実施しなければならない。
「吹田市民の意見の提出に関する条例(逐条解説)」
【解説】 第3条は、意見提出手続の実施義務について定めています。 パブリックコメントの募集に当たって、実施機関は、あらかじめ政策等の案を作成し、市民にその内容を的確に伝えるための関連資料とともに公表することになりますが、より多くの市民から意見をいただくために、その案はできるだけ具体的で分かりやすいものでなければなりません。ただし、形式に定めはありませんので、例えば、条例の場合は骨子案でもよく、計画の場合は概要版のようなものでも構いません。
(五十川コメント)部長答弁の「これまでお示しいたしております資料などは、そのとき、その都度の個別の断片的な情報提供、情報発信に過ぎません。」という市の公式答弁を市民の皆さま、ご記憶に留めておいてください。
市長答弁の「ただいまパブリックコメントの件につきまして、質問委員独自の御意見をいただきましたが、その解釈については、ただいま担当部長より御答弁させていただいたとおりでございます。以上です。」については、まったく質問に答えていません。
したがって、以下のように、再度、質問しました。
<五十川質問3> 独自の見解ではありません。私が聞いておりますのは、それらは、基本的な方向性を示したものでないなら、何を示したものでしょうかということです。市長からもう一度、御答弁お願いします。
<後藤市長答弁> 恐れ入ります。質問の御趣旨がよくわかりませんが、その条例の中に書いてあるとおりでございます。以上でございます。
<五十川発言> そのような御答弁は市民の方々を愚弄するものです。適切な御答弁とは言えません。中核市移行に係るパブコメ未実施は、吹田市自身の条例の解釈からさえ、条例違反の疑いが濃いと言えます。時間の関係で、私の質問を終わります。
(五十川コメント)再度、同じ質問をして、「質問の御趣旨がよくわかりません」と答弁したということは、もともとの質問(上記の五十川質問2)に対しても、市長は、まったく答えていなかったことを自ら認めたこととなります。
また、「条例の中に書いてあるとおり」との市長答弁でしたが、条例の中には書いてありませんし、逐条解説を含め条例どおりなら条例違反としか読みとれないために議会で質問しているのです。
(参照)
「吹田市民の意見の提出に関する条例」
第2条(定義) この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
第3号政策等 実施機関が定める次に掲げるものをいう。
イ 計画 吹田市自治基本条例第25条第1項に規定する基本構想及び基本計画並びに各行政分野において施策の基本的な方向性を定める計画をいう。
「吹田市民の意見の提出に関する条例(逐条解説)」
【解説】第3号は、この条例の対象である「政策等」を定義しています。第3号イの「各
行政分野において施策の基本的な方向性を定める計画」とは、個
k別の 行政分野の施策
について定める計画で、例えば、男女共同参画プランや都市計画マスタープランなど、
○○計画という名称でなくても、施策の基本的な方向性が示されているものはすべて
含まれます。
以上をご覧になって、市民の皆さま、どのように想われたでしょうか。これらが、吹田市がよく使う言葉である「無謬性」をあらわした一部のものです。また、お伝えします。
コメント
コメント一覧 (1件)
吹田市長の答弁は、頭悪すぎですね。あんな答弁(私は日本語を理解できませんという答弁)したら、次の日から道歩けないですね。というより、歩かないですね。