<吹田市が公表しないメイシアター大ホールの天井の一部落下及び市長が明言した「震度4、5では落下しない、落ちない科学的データを示す、落ちたら私が責任を取る」等の発言についての市の答弁について>


平成30年9月の予算常任委員会の議事録(吹田市HP)をご覧になられた有識者の方から、「市の答弁はあまりにもひどい。市民へもっと吹田市の現状を伝えるべきだ。」というお言葉がありましたので、ご指摘の委員会での私の質問に対する市の公式答弁を以下に紹介いたします。

――― 予算常任委員会(平成30年9月18日)――(吹田市HPより)

(五十川) 
「議会質問でもお伝えさせていただいたんですけども、そもそも昨年度、メイシアター中ホールの改修をしない工事の予算が議会で可決されました。議事録等を見ますと、大・中ホールの安全性について、議会とか委員会での議員に対する市の説明が適切でなかったためとしか言えません。実際に、議決の前提となる市の説明が不適切であり、事実でない説明もあったから、可決というふうになってしまいました。その一例を申し上げますと、本会議でもお伝えしましたが、市長が震度4・5では、(メイシアターのホールの天井は落下しない)科学的データがあるから示すという発言をされました。しかし、13日の私の議会質問では、市は、その科学的データはないとおっしゃいました。言ったとおり、日本建築学会も既に震度5から落下すると発表されています。言うなれば、逆の科学的データしかないんです。それでも、市長の発言は科学的根拠があるとか、それを担保するような根拠があるのであれば、こちらでもう一度、委員会の場で御答弁ください。」

(吹田市都市魅力部総括参事)
「本会議の御答弁でもさせていただきましたけれども、平成29年11月1日の市民説明会、多くの方に来ていただいていました。80名余りの人やったと思います。その中で、市長からは、できるだけわかりやすい例示として、震度4・5では落ちないけれども、大きい地震が、熊本地震やと思いますけれども、当時、複数回起こっている、そういう初めての事例もありましたので、それを挙げられて、そうなればちょっと危険はというような話であったかなと思います。科学的根拠というのはかなり難しい話で、震度だけでも説明できないでしょうし、当然、震源地、深さ、直下型地震であるとか、海溝型であるとか、いろんな要素がかかわってきますので、恐らくどういう専門家の方に御依頼しても意見は分かれる、今の段階では、一つの合意点というのは達しないかなというふうに私は思っています。そういう意味からすれば、あの発言というのは、できるだけ市民の方に御理解していただけるように発言されたというふうに捉えております。

(五十川)
「それがわかりやすくないんです。実際、11月1日付の説明会の議事録でも載っていますけど、市長はデータもあるとおっしゃったんですよ、市民に対して。でも、議会答弁では、ないというふうにおっしゃっていますので、そのような軽々な発言はやめていただきたいんです。結果的には、そういったものはないということで理解してよろしいですか。

(吹田市都市魅力部総括参事)
震度に対してどうなのかという科学的根拠というのは、今持ち合わせておりません。

(五十川)
「検討の経過を見せていただいているんですけれども、その中でも、これまでの議会答弁でも、市はなぜ天井の工事をしないのかということで、東日本大震災とか東京オリンピック・パラリンピックの影響で、建築業界は人手不足で工事ができない旨も言われていました。先ほどもおっしゃいました。それだったら、最近、大阪北部地震、西日本豪雨、北海道地震でさらに人手不足であるのは明らかではないのかと思います。なのに、吹田市だけが今の御提案で、どのように人手不足を克服して議案の提出に至ったかを、明確に具体的にお答えください。

(吹田市都市魅力部総括参事)
「状況ですけれども、今、上げているこの時点でも、東京オリンピック・パラリンピック、震災復興ということがございました。当然、他の市町村の大規模な工事についても、やっぱり不調事例が多かったというのも、我々、契約検査室の情報を得ながら受けとめております。ただ、一時期よりは落ちついているという話もお聞きしておりますが、先のことを考えると、いろんなことがかかわってきます。大阪万博のこともございますし、他の、今は特に震災復興のことも当時とは条件が違います。そういう外部要因をいかに軽減するかということに検討を注ぐということで、それでも大ホールを長期間とめるという影響を考えた場合に、今回、この時期を見てやるべきかなということで御提案させていただいています。」

(五十川)
私は根拠等を含めて明確にお答えくださいと申し上げていますので、聞いているとか、少なくとも根拠のない発言はやめていただきたいと思います。この資料で、そういった検討はどの部分でされたのかも含めて教えてください。

(吹田市都市魅力部総括参事)
根拠については、外部要因ですので、それを根拠立ててというのは、ちょっとできないかなということで、答えさせていただきました。この資料に関しては、まず6月18日の発災当日ですけども、これについては当然、指定管理者のほうが現場に一番早く着きますので、目視確認というか、被害状況を発災後すぐに調べます。当然、指定管理者から、こういうところがという報告を我々が受けます。そのときに、目視だけでいけるかどうかという判断をまず下しました。当然、天井のこともございますので、舞台機構もございますから、保守点検業者であったりとか、建物の点検業者に専門的知見をいただきたいということで来ていただきました。翌6月19日にそういうコメントを受けて、内部で検討した上で、大ホール以外の利用はできるかなということで再開を決定いたした次第でございます。大ホールは当面使えないということでしたけれども、どれぐらいかという詳細、いろいろ点検業者に入ってもらって、その期間を調べていただいて、6月21日の災害対策本部会議で大ホールの利用中止について、これは長期間にわたるということがわかりましたので、決定をさせていただいたという経緯がございます。」

(五十川)
経過を聞いているんじゃなくて、判断をした根拠となる会議はどこですかというのを聞いています。

(吹田市都市魅力部総括参事)
最終判断については8月28日の実施計画の市長査定で判断されたと考えています。」

(五十川)
「どういった根拠をもとに、8月28日の議論の中で、どのような議論が出たのかというのを聞いているんですけれども、お答えにならないので、次に行きます。これまでも、1年以上メイシアターを閉鎖すると文化が途切れると、先ほどもおっしゃっていました、繰り返し明言されていました。今回の提案では、1年以上お休みということですので、市は、吹田市の文化を途切れさせるという決定をされたということになります。吹田市の主張の中においても、なぜ閉館したか、そういったことはなぜかということを言うために、さまざまな方法があるにもかかわらず、行政が市民の文化を途切れさせると主張されました。1年以上休んだら途切れさせると主張されたのは、何の根拠をもとに御発言されたのか、教えてください。

(吹田市都市魅力部長)
「できるだけ閉鎖する期間を短くということで、平成28年度、平成29年度の判断につきましてはそのようにさせていただきました。今回、予測もしない震災を受けまして、今後を考えましたときに、検討課題としては、建てかえをすることもございますし、今回提案させていただいている改修もございます。できるだけ閉館期間を短くするというところで、平成28年のときに持っておりました実施設計などをもって、今回それに取り組み、できるだけ早い期間で開館を迎えたいということでしておりますので、よろしくお願いいたします。」

(五十川)
「ちょっとお答えが違うんですけど、予測もしない震災とおっしゃっているんですけど、前々から建築基準法施行令については基準改正がありましたよね。それに基づいて、吹田市は平成29年度、それこそ40億円の予算を出されるときには、やっぱり直天井のほうが安全だということでされていますので、予測もしない震災という御発言はいかがなものかと思いますが、訂正されますか。

(吹田市都市魅力部長)
「おっしゃるように、あるもないも全く予測できない状況ではございますけれども、今申し上げました、やはり我々としては震災も予測して行動すべきやというふうに考えておりますので、お願いします。

(五十川)
「撤回されるということで理解してよろしいですか。行政の役割として、再度、答弁ください。」

(吹田市都市魅力部長)
「震災が起きるか起きないかに関しては、私が発言できる内容ではありませんので、予測もしないということに関しては訂正させていただきます。

(藤木栄亮委員長)
「ただいま理事者から発言を訂正したい旨の申し出がありましたので、許可いたします。

(五十川)
「次に、中身というのもあれなんですが、バリアフリーの議論については、これも平成29年11月の説明会のときに、市の職員の方は、バリアフリー化については、今回の改修工事で全て終わったと思っていないと。バリアフリー市民会議の皆様に意見を伺って、適切な対応を一緒に考えていきたいと御説明されていたんです。にもかかわらず、今出していただいた資料は、ある1団体の市民団体の方々から要望があったから対応したというような御説明をされているんです。実際、バリアフリー市民会議にさえ、この案件を出しておられないことに対して、なぜなのか理由を述べてください。」

(吹田市都市魅力部総括参事)
「まず、バリアフリー市民会議の内容なんですけれども、ここに関しては、できる部分については、一定設計に盛り込んでというような御説明をさせていただいております。なおかつ、そこで具体的にこの部分はどうなんですかというような話で質問をしてこられたということで、ここに挙げられている吹田のバリアフリー・交通アクセスをめざす会ですけれども、社会環境をよくしたいというような思いの中で、具体的に取り上げた内容について詳細を聞かれて、そのやりとりをしていて、やっぱり当事者の方に意見を聞くと、ここはこうしたほうがというのは出てくる部分もございます。そういうやりとりを3回にわたってやったというふうに御理解いただけたらと思っております。」

(五十川)
私が聞いているのは、11月1日以降にバリアフリー市民会議にさえ、この案件を出してこられていないことに対する理由です。私はこの1団体との協議内容をくださいという資料要求したんじゃなくて、平成29年11月以降にお話をされたことを全部出してくださいと言ったら、これしか出てこなかったんです。今の御説明やったら、その後にバリアフリー市民会議にかけられたということですか。平成30年6月18日の地震以降にそういったことをされたということですか。

「吹田市都市魅力部総括参事」
バリアフリー市民会議にかける時期というのは、私もよく存じ上げないところはあるんですけれども、詳細設計が決まる前にかけるのが一番適切じゃないかなというふうに考えております、実施設計の検討段階で意見を組み入れるというような協議もできますので。
 ただ、今回の場合は、実施設計というのは、おおむね終わったものを変更させていただいているということがございます。当然、軽微なことはできますので、そういう意味では、いろんな当事者の方の意見を聞きながらやったほうがいい施設ができるということもございますので、協議させていただきましたけれども、改めてバリアフリー市民会議に来ていただいてということは、そういう意味からも考えておりません。」

(五十川)
私が何でそこを聞いているかといったら、市の職員の方々が説明会でそのようにおっしゃったから言っているのであって、いつかけるのか、その当事者が知らないと言われると非常に、この11月1日の説明会のときには、いかにも市民の方々に、バリアフリーについてはまだ考えていくというような期待を持たすような発言をされているんです。実際、おっしゃっていることを今やられていないんです。このまま改修工事を提案されているんですけど、それについてどのようにお考えですか。担当じゃない方で、部長もしくは副市長の見解を求めます、これは市として発言されているので。」

(吹田市都市魅力部長)
「今、資料にお示しをいたしておりますとおり、平成29年6月、平成29年10月といろいろ検討を進めた内容を書かせていただいておりまして、その内容に従って、前計画についても反映をされていたと考えております。今回は、以前の計画を引き継いだ改修でございますので、改めて検討に関してはしておらないという状況でございます。

(五十川)
でしたら、説明会でおっしゃったことは、今回の改修工事以降も、またバリアフリー化をするという理解でよろしいですか。

(吹田市都市魅力部総括参事)
バリアフリー市民会議でお答えしたときとは時点が異なります。11月1日の時点では、40億円の工事を上げていた分の一部しかできない、そういう説明になったかと思います。バリアフリーに関しても、限られたところの説明しかできておりません。今回はもとの設計の部分を加えていますので、そういう部分というのは、当然、さかのぼって言うと、前回のバリアフリー市民会議でも議論されたことで、できていない部分、例えば車椅子席をふやすとか、そういう部分が説明できるのではないかなというふうに思っています。」

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以上が、委員会での市とのやり取りの一部です。吹田市長はじめ吹田市はこのような状態です。市民の皆さまはどのように思われたでしょうか。最近、市の内部の職員の方々からのメールも増えてきております。市政は市民の方々のために存在するものです。なお、メイシアター中ホールでも部材の落下等があったことが明らかになりました。

また、お伝えします。次回は、市の体質についてお伝えする予定です。

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